京都観世会12月例会
Regular Performances (December)

公演日時:2025/12/21(日・SUN) 11:00~
主催:京都観世会
演目:
  (能) 逆 矛        吉浪 壽晃
        替装束
  (狂言)腰 祈        野村又三郎
  (能) 正 尊        片山九郎右衛門
        起請文
        翔入
入場料:
一般前売指定席券※WEB        ¥8,500
一般前売自由席券          ¥6,500
一般当日券  (自由席)      ¥7,000
学生券    (2階自由席のみ)   ¥3,000

※通信講座受講生、放送大学、老人大学は一般料金です。

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普通会員様と6回会員様はWEBにて事前指定が可能です。(別途料金必要)
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演目解説

逆矛 さかほこ 替装束 かえしょうぞく
 頃は秋、紅葉の名所、龍田山。勅使が龍田の明神に参詣するべく、都より奈良の龍田山に赴く。到着すると夜、そこに、松明をかかげ榊を携えてやってくる老人と若い男に出会う。勅使は老人に道案内を頼む。老人は勅使を明神に案内し、龍田山の謂われを物語る――瀧祭の明神とは龍田明神のことであり、龍田山を「宝山」「宝の山」という。日本の国を昔イザナギ、イザナミの尊が「天の逆矛」でお創りになられたが、その逆矛をお預かりしたのが瀧祭明神であり、逆矛を納めたのがこの龍田山なのだ。我が国第一の宝を納めた山をよくよく礼拝なされよ――。話を聞いた勅使が「天の逆矛が見たい」というと、老人は「実は自分こそ瀧祭明神だ」と名乗って姿を消す。                              〈中入〉
 勅使が神の出現を待ち受けていると、まず天女が現れて舞の袖を翻し、続いて瀧祭の明神が逆矛を携えて現れる。明神はイザナギ・イザナミの海原をかき分けた様を再現して見せ、この矛の力により国が今のように治まったという。やがて明神は矛を元のごとく宝山(龍田山)に納め、御代の平和を予祝するのだった。

正尊 しょうぞん  起請文  きしょうもん 翔入 かけりいり
 源義経は兄頼朝と不和になり、配下の十人の大名も鎌倉に下ってしまった。そこへ鎌倉殿(頼朝)の密命を受けて土佐坊正尊が上洛する。先手を打ち武蔵坊弁慶が正尊を迎えにくる。正尊は病気と偽り参上をのばそうとするが、有無を言わせぬ弁慶に堀川館に連れて来られる。義経の御前で、熊野参詣のための上洛であると偽り、義経を討ちに来たのであろう、という詰問に対して、起請文まで書いて読み上げ誤魔化す。噓とは知りながら見事な名文に感じ入り、義経は酒宴を開き静御前は舞を舞い、正尊は静御前に兄弟争いの無きよう取り計らうよう諫められて退出する。
 弁慶が正尊の宿の様子を探らせると、はたして夜討ちの支度をしていた。義経たちも武具をつけ待ち受けると、正尊が夜討ちをしかけてくるが、手下の者たちを次々と討たれ、正尊もついに生け捕りになってしまう。

出演者紹介
CAST

吉浪 壽晃
Yoshinami Toshiaki
日本能楽会会員

野村又三郎
Nomura Matasaburo
日本能楽会会員

片山九郎右衛門
Katayama Kuroemon
日本能楽会会員