京都観世会9月例会
Monthly Performances (September)

公演日時:2023/09/24(日・SUN) 11:00~
主催:京都観世会
演目:
(能) 咸陽宮        大江又三郎
(狂言)鞍馬参り       善竹 隆司
(能) 仏 原        青木 道喜
(能) 玄 象        浦田 保親
       窕
入場料:
一般前売指定席券          ¥8,000
一般前売自由席券          ¥6,000
一般当日券  (自由席)      ¥6,500
学生券    (2階自由席のみ)   ¥3,000

※通信講座受講生、放送大学、老人大学は一般料金です。

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・・・・・・・・・例会会員入場券の年間会費・・・・・・・・・・
普通会員様と6回会員様は、会員券1枚につき2,000円の追加料金で
WEBにて事前指定が可能です。
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演目解説

咸陽宮 かんにょうきゅう
 秦の宮殿咸陽宮は荘重美麗しかも近寄り難い要害であった。そこへ秦の始皇帝刺殺をたくらむ燕国の刺客荊軻と秦舞陽は、懸賞がかけられている燕の国の地図と樊於期の首を携えて参内する。引見された二人は、始皇帝を捉え、隠し持った剣を突き付ける。皇帝は今生の名残に、竉妃花陽夫人の琴を所望する。夫人は琴歌に託して帝に活路を示す。これを聞いた皇帝は琴の音に聞きほれている相手の隙に乗じ屏風を躍り越えてのがれ、二人を討ち取る。
仏 原 ほとけのはら
 都方の僧が白山禅定を志し、加賀の仏原に着く。とある草堂に立ち寄ると、女が現れ、当所より出た白拍子、仏御前の弔いを勧める。女は更に語る―昔、平相国の時、祇王という白拍子はその寵愛を受けていたが、清盛の心は仏御前に移り、祇王は髪を下して嵯峨野に庵を結んだ。ところが仏御前も祇王の跡を追い、世を捨てて祇王を訪ねた―と。加賀より都へ上った仏を清盛に取りなしたのは祇王であった。しかし清盛の心変りによって捨てられた祇王の身の上に、明日の我が身を映し取った仏は、世の無常を観じて自ら仏道に入ったのである。実はこの草堂の主は仏御前と言い捨て、女は消え失せた。                         〈中入〉
 僧は里の男から、仏御前のことを詳しく聞き、跡を弔う。その夢枕に、白拍子の出立ちで仏御前が再び現れる。そして舞の袖を返すと草木も靡き、さながら極楽世界の如くになる。「この世は夢幻の一睡の中、仏もあるまじ、まして人間もあらじ」と世の無常を示して消えてゆく。

玄 象 げんじょう  くつろぎ
 時の太政大臣で、琵琶の名手藤原師長が、唐に渡って琵琶の奥儀を究めようと、従者を伴い都を出て、須磨の浦へとやって来る。老人夫婦の塩屋に一夜の宿を借り、主人の所望のままに師長が一曲弾じると、にわかに村雨が降り来り、板庇を打って妨げる。すると老夫婦は苫で板屋を葺き、これで雨音と琵琶の音が同じ調子になりましたと言うので、師長はこの老夫婦が音楽を心得ていると見て一曲を所望する。すると老翁は琵琶を、姥は琴をとり越天楽を合奏する。師長はその神技に驚き感じ入り、国内には並ぶ者が無いとして、渡唐を思い立った己惚れを深く恥じ、秘かに立ち去ろうとする。老夫婦はこれを引き留め、実は自分達は、渡唐を止めさせるために現れた村上天皇と梨壺女御の霊であると言って消え失せる。           〈中入〉
 やがて村上天皇の霊が現れ、海中の龍神に命じて、龍宮に持ち去られた琵琶「獅子丸」を取り寄せ、これを師長に授けて秘曲を伝え、自らも興に乗じて舞を舞い、飛行の車に乗って昇天する。師長も琵琶をたずさえて都へと帰る。

出演者紹介
CAST

大江又三郎
Oe Matasaburo
日本能楽会会員

善竹 隆司
Zenchiku Takashi
日本能楽会会員

青木 道喜
Aoki Michiyoshi
日本能楽会会員

浦田 保親
Urata Yasuchika
日本能楽会会員